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ソーラーシェアリングによる営農再開支援、木質バイオマス熱供給、エコシステム型ネットワーク構築の検証

藤棚式ソーラーシェアリング設備イメージ
  • 大熊町
  • 農業
  • エネルギー
実施年度:
平成30年度・平成31年度
事業者名:
代表事業者:(株)三菱総合研究所
共同事業者:清水建設(株)、千葉エコ・エネルギー(株)、(株)アイ・ディー・エー

背景(現状)

その地域で何が問題でなぜその事業をしたのか

福島県双葉郡大熊町では、町民帰還が少ない状況のなかで、森林林業や農業の再開、産業の維持継続、企業誘致、雇用創出、少子高齢化への対応などが将来のまちづくりにおける課題とされている。こうした現状と課題を着実に克服するため「再生可能エネルギー有効活用」を実現させるインフラ、システム構築/事業化を位置付け、対外的に発信することで大熊町の着実な再建・復興に寄与する対策、環境整備を進める必要があるため、本事業を行った。

実施した3つの検討項目とその概要

営農再開を促すソーラーシェアリング
  • 農地、営農再生の可能性検証
  • 域内再生可能エネルギーを利用した農業・産業の創出
  • 長期的な農業の復活、次世代の農業の担い手育成
バイオマス熱供給・発電
  • 森林資源利用等による熱利用・発電
  • 域内資源の循環利用による収入増加と雇用創出
  • 需要施設(温浴施設や植物工場等)への熱・電力等の供給
再生可能エネルギーのエコシステム型ネットワーク構築
  • 電力の小口取引によるエネルギーの地産地消実現可能性把握
  • 近隣電力融通、託送料免除可能性検討
  • 最適な電源構成モデルと電気料金のシミュレーション実施

概要

どんな事業をしたのか

環境再生事業との連携を図りながら、脱炭素の視点を加え、地域の実態に照らした今後の地域復興の絵姿(「脱炭素」×「復興まちづくり」計画)を描くことを目的として、①営農再開決策として、①営農再開を促すソーラーシェアリング事業、②バイオマ熱供給・発電事業、③再生可能エネルギーのエコシステム型ネットワーク構築を実施。

ソーラーシェアリング(営農型発電設備)イメージ

成果

背景(現状)を受けどのような成果が得られたのか

事業性の分析や導入計画とりまとめ及び二酸化炭素排出削減効果の分析結果等を踏まえ、各事業・技術の導入ポテンシャルや事業主体のイメージ、事業化の手順、課題等を導入手引きとして取りまとめた。

ソーラーシェアリングを活用した営農の自家消費モデルイメージ

課題

得られた成果からなにが課題なのか

営農を本格的に再開する際には、本FSで得られたソーラーシェアリングに加え、収益性向上や安定雇用などの仕組み構築がポイントとなる。長期的な事業体制構築を住民や行政と関係の深い経験豊富な企業を巻き込んで構築し、スキームに組み込むことが重要。バイオマス活用については、町内意向を踏まえ適切な規模・品質での熱・電気供給を検討することが必要。木質資源の活用は、県内他所との連携可能性と町内意向とのすり合わせが必要。再生可能エネルギーのエコシステム型ネットワーク構築に向けては、町内での需要施設側の実際のエネルギー消費の把握及びシステム利用意向を踏まえた詳細検討が必要。

01_企業カタログH30・H31(MRI:ソーラーシェアリング)

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